- フランスで滞在許可証(Carte de séjour)を取得する方法|2026年版
- 全体の流れ(配偶者ビザの場合)
- 🇫🇷 フランス語レベル(CEFR)とは?
- フランス語DELF 試験対策
- Formation civique 試験対策
- ✅ まとめ
フランスで滞在許可証(Carte de séjour)を取得する方法|2026年版
フランスで長期滞在するためには、滞在許可証(Carte de séjour) の取得が必要になります。
ただし、この申請条件や手続きは年々少しずつ変更されており、申請する年やビザの種類によっても流れが変わるため、分かりにくいのが正直なところです。
この記事では、フランス人配偶者として申請する場合の流れを、
現在まさに申請準備を進めている私のケースを例にまとめています。
※まだ最終的にCarte de séjourを受け取った段階ではなく、現在進行形で手続き中です。
※申請方法は県(Préfecture)によって異なる場合があります。ここではパリ近郊の例として参考程度にご覧ください。
なお、2024年に制度の見直しがあり、2026年1月以降に申請する人は条件が厳しくなったと言われています。私自身もその影響を受ける世代になります。
全体の流れ(配偶者ビザの場合)
① 長期滞在ビザを取得してフランスへ入国
まず、日本で
フランス人配偶者としての長期滞在ビザ(1年) を申請します。
このビザが発給されると、フランスに入国し、1年間合法的に滞在可能になります。
② ビザを滞在許可証に切り替え+OFII登録
フランス入国後、ビザに記載されている期限内(通常3か月以内) に、
指定のオンラインサイトへアクセスし、必要情報を入力します。
ビザのページにURLが書かれているので、そこから手続きできます。
私の場合はパスポートのビザに小さなメモ紙が張り付かれらていて、URLが記載されていました。
サイトの表示言語は フランス語または英語 を選択可能です。
登録が完了すると:
- 滞在許可証の証明書をPDFでダウンロード可能
- フランス人配偶者の場合、この時点で就労も可能
- 同時に OFII(移民局)への登録 も完了
となります。
③ OFIIから「Convocation(呼び出し通知)」が届く
登録したメールアドレス宛に、OFIIから
Convocation(コンヴォカシオン=出頭要請/呼び出し通知) が届きます。
件名の例:
OFII – RDV Important – 氏名 – Visite d’accueil – 日時
このメールには:
- 行くべきOFIIの場所
- 日付と時間
が明記されています。
私の場合は、メールを受け取ってから約1か月後が予約日でした。
日程変更の専用ボタンなどはありませんが、
メール内に担当OFIIの連絡先が記載されていますので、
どうしても都合が悪い場合は連絡してみるしかありません。
④ 指定日時にOFIIへ出向く(ここが一番大事)
この日は主に以下のことを行います。OFII滞在時間は大体2−3時間です。
✅ 1. CIR(共和国統合契約)の説明と署名
CIR:Contrat d’Intégration Républicaine
フランス社会のルールや価値観を守ります、という内容の契約書です。
説明はすべてフランス語で行われます。
※配偶者や付き添いの入室は不可
※この日は約20人ほどが一緒に説明を受けました
フランス語が分からなくても、ここは問題ありません。来ることに意義があります。
✅ 2. フランス語レベルチェック
その後、個別に呼ばれて簡単な面談があります。
- スタッフとフランス語で簡単な会話(聞く・話す)
- その後、全員で約20分の筆記テスト(読む・書く)
この時点で求められるレベルは A2 です。
✅ 3. Formation civique(市民講座)を受ける曜日を選ぶ
市民講座は合計で4回実施されます。受講を希望する曜日を聞かれます。
初めは曜日?と思いますが、月曜日から土曜日までのうち、都合の良い曜日を選べます。
選んだ曜日に4回の市民講座を受けることになります。 大体1ヶ月半の間に4回受けると説明されます。
全て終わると、CIRにサインした紙をもらえます。A2レベル以上の語学力がある際は、もう1枚証明書がもらえます。どちらも滞在許可証を申請する際に必要なので、スキャンして保管です。
✅ 4. フランス語力が足りない場合は?
このテストでA2レベルに達していないと判断された場合、OFIIから 指定時間数のフランス語講座受講 が義務づけられます。
ただし、ここがとてもありがたいポイントで、
👉 授業料はOFII(=フランス政府)が負担してくれます。
語学学校に自分で通うと、1レベル修了するだけでも日本円で20万円以上かかることも珍しくありません。どこの学校に割り当てられるかはこの時点では分かりませんが、日本にもあるあの有名な語学学校、アリアンスフランセーズに通っている友人もいました。しかも無料です。(参考:Alliance Française などの語学学校基準)
A1・A2レベルまでを国がサポートしてくれるのは、本当にありがたい制度だと感じました。
⑤ 健康診断を受ける
メールでVisite médicale(健康診断)の通知が届きます。通知が届いた1ヶ月後のアポでした。
PDFが添付されているので、それを開きプリントアウトし、記載の日時に記載の場所に出向く。
アポの時間より少し前に行くことをお勧めします。遅刻は厳禁です。
このアポでは軽い身体検査と、フランスで医療を受ける際に必要になる、Carte Vital(医療保険)というカードを申請できます。もしまだ持っていない場合は、必ず申請してもらうようにしましょう。ここでも診療が終わると、健康診断に来た証明書がもらえます。
無くさないようにスキャンして保管です。滞在許可証の申請の際に必要になります。
⑥ Formation civique(市民講座)の受講
OFIIで選択した市民講座を受ける希望の曜日に4つのアポがメールで一度に届きます。
水曜を選択した場合、大体1ヶ月半の期間に市民講座のアポ(全て水曜日)が入ります。
Jour1からJour4まで日時が記載されたメールが届くはずです。
メールに記載されている、時間と場所で、市民講座を受けます。開始は8時45分、終わりは16時30の一日中のクラスが4回です。途中に10〜15分ほどの休憩を午前と午後に一回ずつ、ランチ休憩を約1時間挟みます。国で定められている時間とのことなので、大体この時間割に沿ってクラスは進みます。
基本的にフランス語ですが、フランス語が理解できない場合は、通訳がつく場合があります。OFIIでの面接の際に、日本語での受講を希望したい、と伝えましょう。
その場合、日本人が多い日程で組まれる可能性があるので、1ヶ月半以上かかる可能性があります。
ちなみにこちらが実際に市民講座でカバーする内容です。恐ろしい量です。
👉 市民講座の1−4日目までの勉強内容(フランス政府公式サイト)
市民講座1日目:
フランス社会で生活するための、行政手続き、医療・健康、仕事・雇用、子育て・親としての責任に関して、また共和国の原則と価値、共和国の標語と象徴(国のシンボル)、政教分離(ライシテ)
市民講座2日目:歴史と制度・政治システム(民主主義と選挙権、フランス共和国の統治制度)
市民講座3日目:権利と義務(基本的人権とフランスに居住する人の義務と責任)、地理と文化
市民講座4日目:これまでにカバーした内容の復習、テスト対策です。
受講を終えるごとに受講証明書をもらえます。無くしても再発行はしないとのことですので、スキャンをして無くさないようにしましょう。滞在許可証を申請する際に必要な書類になりますので、保管はしっかりしましょう。
ちなみにこのクラスの受講は義務であり、無料です。また私のように初めて滞在許可証を申請する場合、受講証明がないと滞在許可証の申請ができません。=現在の滞在許可証が切れたら帰国になります。
⑦ DELFまたはTCFのフランス語のテストを受ける
希望するレベルを実施しているテストセンターでDELFまたはTCFを受ける。
TCFは自分のフランス語レベルを測るテストです。ある一定以上の点数があればB1, その点数に足りない場合はA2など、落ちる、受かるではなく、点数でレベルがわかります。
ただ、有効期限は2年ですので、滞在許可証を申請する際に2年を過ぎている場合は無効になってしまいます。
DELFはレベルごとに分かれているテストで、落ちるか受かるかのいずれかです。A2を受けたが、自分はB1レベルとわかった場合でも、受かるのはA2になります。ただ、執行しません。DELFの費用は費用はレベルによって若干異なりますが、大体200ユーロほどとお考えください。
DELFの試験は大体月1回実施され、全国一斉にテストになります。アリアンスフランセーズや大学など、教育機関で行われます。 サイトから申し込みできます。パリ市内だとソルボンヌ大学やアリアンスフランセーズで受験可能です。
⑧Formation civiqueのテストを受ける
サイトから申し込みをする。希望の場所、日時にテストを受ける。
4日間の市民講座の内容のカバーしたテストになります。合格ラインは80%です。40問中32問正解すればOKです。問題はマルチプルチョイスになり、制限時間は45分です。
Centre Examen Civiqueのお申し込みリンクはこちらになります。2−4年カードと、10年カードでは若干内容が違うようです。合格ラインはいずれも同じ80%です。
👉 Carte de séjour pluriannuelle(2-4年の滞在許可証)用
👉 Carte de résidence (10年の滞在許可証)用
⑨ 政府のサイトより滞在許可証の申請
これまでのドキュメント、全て揃ったら、滞在許可証の申請です。
現在利用している何かしらの滞在許可証が切れる120日前(4ヶ月前)になったら、政府のサイトより滞在許可証の申請です。
以上が全体の大まかな流れになります。
🇫🇷 フランス語レベル(CEFR)とは?
フランス語のレベルは、ヨーロッパ共通基準 CEFR によって
次の6段階に分かれています:
A1 → A2 → B1 → B2 → C1 → C2
大きく分けると:
- 🔰 A:基礎レベル
- 💬 B:自立して使えるレベル
- 🎓 C:高度・ネイティブに近いレベル
🟢 A1|超初心者レベル
👉 できること
- あいさつができる
- 名前・国籍・住所を言える
- ゆっくり話してもらえれば簡単な会話が少し分かる
例:
- Bonjour, je m’appelle Otonapiano.
- J’habite à Paris.
📝 生活ではまだかなり不安なレベル
🟡 A2|日常会話の入口
👉 できること
- 買い物・病院・学校など基本的な用事ができる
- 簡単な質問に答えられる
- 短い文章なら読める
例:
- J’ai rendez-vous à 10 heures.
- Je cherche une pharmacie.
📝 フランス生活の最低ライン
Carte de séjour pluriannuelle(2-4年の滞在許可証)で必要になり、OFIIの語学テストもこのレベルが基準になることが多いです。
🟠 B1|自立レベル(ビザ・永住権の基準)
👉 できること
- 自分の意見を簡単に説明できる
- 役所・学校・仕事の基本会話が可能
- 日常ニュースの概要が分かる
例:
- Je pense que c’est une bonne idée parce que…
- J’ai eu un problème avec mon contrat.
📝 Carte de résidence (10年の滞在許可証)でB1以上が条件になります。
🔵 B2|仕事で使えるレベル
👉 できること
- フランス語で会議に参加できる
- 専門的な話題でも会話できる
- ニュアンスもある程度理解できる
📝 フランス企業で働くならこのレベルが理想
このB2はNaturalisation (国籍申請)で必要になります。
日本人は第二国籍の取得は認められていません。フランス人になったら、基本的には日本国籍を捨てる形になります。
🟣 C1|ほぼネイティブに近い
👉 できること
- 複雑な議論も理解できる
- 文章も自然に書ける
- 皮肉や冗談も理解できる
📝 大学・研究職・高度専門職向け
🔴 C2|ネイティブ同等レベル
👉 できること
- ほぼすべての表現を理解・使用可能
- 言語的な違和感がほぼない
📝 実質ネイティブレベル
外国人学習者では到達者は少なめです。
フランス語DELF 試験対策
何が一番効率的?
時間があれば、アリアンスフランセーズや、ソルボンヌ大学のDELF対策の講座を受講するのが一番良いと思います。
多少の出費はありますが、絶対に受かりたい、自分で勉強するのは捗らない、といういう人には良いと思います。
何が一番お安い?
本を買い自分で勉強、時にYOUTUBEの動画を見ながら試験対策など。
色々な試験対策動画がありますので、自分に合ったものを探して隙間時間に勉強ですね。
2026年より滞在許可証取得の基準が厳しくなりました。Carte de séjour pluriannuelle(2-4年の滞在許可証)を申請する際にA2の合格証明が必要になります。
滞在許可証を申請の際に合格証明がなかったらどうなるのか?
まだ先の話で、実際のところはわかりませんが、市民講座のスタッフ曰く、3年間は猶予があるとの事でした。A2のフランス語テストに受かっていないと、複数年の滞在許可証を申請することができません。そのため、1年の滞在許を更新してフランスに滞在しますが、猶予は3回(3年)とのことです。1年の一時的な滞在許可証の4回目の更新はできないため、フランスに滞在不可となるそうです。
amazonで購入可能なDELF A2とDELF B1の試験対策用の教材をご紹介します。
👇 DELF A2 対策 Amazonへ。フランスでよく売られている教材です。
必ずフランス語で勉強するようにしましょう。テストは全てフランス語です。とりあえず、A2に受かれば2−4年の滞在許可証に必要なフランス語条件はクリアできます。

👇 DELF B1 対策 Amazonへ。こちらもフランスでよく売られている教材です。
必ずフランス語で勉強するようにしましょう。テストは全てフランス語です。B1は10年ビザに必要なレベルです。

リスニングも気軽に練習できます。CDなどは付属されていません。まず、教材の中に記載のサイトにアクセスします。そのサイトからリスニングマークのあるページの写真を撮ると、リスニングマークがサイト上に表示されリスニングスタートです。何回でも聞き直せます。教材、スマートフォンとイヤホンがあれば気軽に練習できます。
Formation civique 試験対策
これが一番気になるところですね。
まずこちらはフランス政府が公開しているテーマ別のトピックになります。
👉 Fiches par thématique (フランス政府公式サイト)
オンラインでの試験対策は複数あります。
👉 政府公式サイトで提示している試験問題リスト(政府公式サイト)
下の画像は10年ビザ用です。実際の試験はマルチプルチョイス(どれか1つ選ぶ方式)になります。しっかり試験対策をしないと、受からない問題です。こんな問題が40問も、、。32問正解してクリアです。

ちなみにこの市民試験はで1回70ユーロです(26年1月現時点)。パリ市内であれば試験会場はいくつも存在し、かなりの頻度で実施されています。DELFの月1度に比べるとかなり選択肢は広がります。一度試しに受けてみて、感触を確かめるのもありだと思います。
以下民間のサイトになり、有料になりますが試験対策が充実しています。
👉 ExamenCivique-France.fr (6ヶ月利用:39ユーロ)
👉 Franova.fr (3ヶ月利用:25ユーロ、6ヶ月利用:40ユーロ)
✅ まとめ
フランスで滞在許可証(Carte de séjour)を取得するまでの道のりは、
正直に言って 思っていた以上に長く、そして複雑 です。
OFIIでの手続き、Formation civique、市民講座のテスト、フランス語試験、健康診断…。
一つひとつは難しくなくても、すべてを期限内に進めていく必要があり、
フランス語に不安がある状態だと、精神的にもかなり疲れます。
それでも、制度をきちんと理解しておけば、
「次に何をすればいいのか分からない」という不安は大きく減らせます。
私自身もまだ手続きの途中段階ですが、
実際に体験しているからこそ分かった流れや注意点を、
同じ立場の方の参考になればと思い、このページにまとめました。
同じ滞在許可証を更新する場合は、フランス語のテスト、民間講座の試験は必要ありません。
2ー4年ビザから10年ビザへの変更や、いずれかのビザを新規に申請する場合は、このどちらも必要になります。
現在4年ビザを持っていて、フランス語、市民試験を受けたくない場合は、次も同じ4年ビザを更新すれば多分大丈夫です。何度か更新を続けるうちに、また法律が変わり、どちらの試験も廃止になる可能性があります。
制度は毎年のように少しずつ変わっていくため、
これから申請される方は必ず公式情報もあわせて確認してください。
ただ、「全体像を知る」という意味では、この記事が少しでも道しるべになれば嬉しいです。
今後、実際に滞在許可証を申請・取得した後の流れについても、
このページで引き続き更新していく予定です。
本当に試験嫌過ぎます。特にこの市民試験は苦痛でしかありません。しかし、この機会に自分が長くする国のことを深く知ることができると思ったら、、、。歴史、政治の話をするのが大好きなフランス人と楽しく会話ができるようになる。と思えば、少し救われるかもです。フランスでしょっちゅうストが起こる理由も理解できるかもしれません。一緒に頑張りましょう!
同じようにフランスで生活を始めようとしている方、
滞在許可証を新たに申請する方の参考になれば幸いです 🇫🇷✨
