使わないものをそろそろ片付けようと思い、最近はじめて**Facebookマーケットプレイス(Facebook Marketplace)**を利用してみました。
しかし、詐欺に遭いそうになるという予想外の体験をしました。
Gumtree vs Facebook Marketplace
オーストラリアでは、個人で売買ができるサイトとして**Gumtree(ガムツリー)**が昔から有名です。
私も3年ほど前に利用した際は、
- 売りたいものを掲載するとすぐに連絡が来て
- 金額や受け渡し場所を決めて
- 実際に取りに来てもらって現金で支払ってもらえる
というとてもスムーズなやり取りができました。
しかし、最近は様子が違うようです。
Gumtreeで販売してもまったく連絡が来ない…。
そんな中、同僚に「今はFacebookマーケットプレイスの方が主流だよ」とすすめられたのがきっかけで、Facebook Marketplaceを使い始めました。
Facebookマーケットプレイスを使う前に知っておきたい3つのこと
初めて利用する方は、以下のポイントに注意しておくと安全です。
1. Facebookアカウントは事前に用意しておく
マーケットプレイス用に新しく作ったばかりのアカウントでは、
信頼度が低いため、アカウントが拒否される可能性があります。
なるべく普段使っている自分のアカウントを利用しましょう。
2. プロフィールの公開範囲を「友達のみに」設定
これは本当に重要です!
誰でも見られる設定にしていると、商品に興味があるフリをした人に、自分の個人情報を見られてしまうことがあります。
特に詐欺師はプロフィールをチェックしてくるので、
公開範囲は必ず「友達のみ」にしておくことをおすすめします。
3. プロフィール画像に個人情報を載せない
プロフィール画像はマーケットプレイス上で誰にでも表示されるため、
自分の顔写真や家の場所がわかるような写真は避けた方が安全です。
🕵️♀️ 実際に遭遇した詐欺未遂の流れをご紹介します
Facebookマーケットプレイスでのやりとりの中で、実際に詐欺に遭いかけたやりとりをそのまま再現してみます。
出品していたのは、子ども用のベッド。連絡が来たときは「やった!売れる!」と普通に思ってしまいました。
ここから、**Facebook Messenger(メッセンジャー)**での会話が始まります。
🧑💻 詐欺師との実際のやりとり(Messengerより)
詐欺師: 購入希望です。出品されているベッドが欲しいです。
私:(心の中:ラッキー!売れる!)
→ 購入希望者に連絡開始。
ここまでは普通の流れ。やりとりは以下のように続きます。
詐欺師:
・ベッドの状態は?
・いつピックアップに行ける?
・大体どのエリア?都合の良い時間は?
私:(普通の質問だな、特に怪しくはない)
そして、少しずつ違和感が出てきます。
以下、実際のメッセンジャーアプリの画面です。

👇簡単に日本語に訳した会話内容。
詐欺師: ファイナルプライスは?
私: ベッドだけなら $200、マットレス込みで $220 です。
(この価格以下では売るつもりはありません)
詐欺師: OK。今仕事中だからピックアップは明日になるけど、支払いだけ今済ませたい。
私: ベッドだけですか?マットレスも一緒にですか?
詐欺師: オファー通りで。
私: OK、それなら両方で $220 ですね。
詐欺師: PayPal か PayID 持ってますか?
私: PayID ならあります。
詐欺師: OK、PayIDの詳細を教えてください。
📩 さらに続くやりとりと、詐欺の典型的な流れ

その後のやりとりで、いよいよ詐欺の核心に入る兆しが見え始めました。
私: 電話番号と名前を伝えました(この時点ではまだ信じていました…)。
すると相手から、こんな連絡がきました。
詐欺師:“Can you putting the item on pen sold to avoid anyone asking for it?”
少し怪しい英語ですが、意味としては
「他の人からの問い合わせを避けるために、“販売済み”にしてくれる?」
私: はい、販売済みに変更しました。
詐欺師: PayIDから支払いをするために料金受取人のあなたのメールアドレスが必要と言われているから、メールアドレス教えて。
メールアドレス〜?怪しい〜と思いながらも、会話は続きます。

私:メールアドレスが必要なんて初めて聞いた。普段はこんな画面だよ、と自分のPayIDの画面を親切にも送って教えてあげる。
詐欺師:そうなんだけど、自分のPayIDでは受取人のメールアドレスがないと支払いができないって。
私:メールアドレスを教えてしまう
詐欺師:ありがとう。支払いが出来たらすぐ連絡します。
実は私、普段使っている銀行のPayIDでは電話番号を使って送金を受けていたのですが、
他の銀行ではメールアドレスを使うケースもあるんだ〜と、
「ちょっと怪しいけど…まあ大丈夫かな」と思って、
なんと、銀行と紐づいている自分の普段使っているメールアドレスを教えてしまったんです。
🤯 メールアドレスを教えたその後、まさかの展開…

詐欺師:送金ができた。送金に関してメールが支払い者と受取人の両方に届いているから確認してみて。
詐欺師:どう?
私:メールは届いたけど、内容が怪しい。送金をキャンセルして。
メールのスクリーンショットも送ってあげた。
いか、実際に届いたメールです。

📨 メールの内容をざっくり訳すと…
「あなたに220ドルを送金しました。
しかし、あなたのPayIDアカウントはビジネスアカウントではないため、受け取れません。
受け取りたければ、支払い者に連絡して500ドルを追加で払ってもらう必要があります。
合計で720ドルがあなたに送金されることになります。」
🌀 どこからどうツッコめばいいのか分からない(笑)
- 220ドルを送ったのに、500ドル追加?
- そもそも、ビジネスアカウントじゃないと送金を受け取れないって何?
- 普通に考えて、個人間取引でビジネスアカウントが必要になるなんて聞いたことない!
まだ続きます。

詐欺師:支払額はすでに自分の口座から引かれているから、追加で送るしか方法がない。昔にやったことがあるけど。あなたがその後に返金してくれるなら、追加で払う。
私:HOLD(保留)って書いてあるから、私が何もしなければ口座に戻ると思うよ。
詐欺師:過去の経験から支払った金額が自分の口座に戻ることはない。メールにある通りのステップを踏もう。もしあなたが追加分を返金してくれるって約束してくれるなら払うよ。
私:銀行とあなたの電話番号教えて。
詐欺師:Upbank
“Can I have your trust sending the additional payment?“
(追加の支払いを送るのに、あなたの信頼をもらえますか?)
きましたね。この、典型的な詐欺のサイン。
🚨 本当の意味は?
内容自体が意味不明(「お金を受け取るには、まず追加でお金を払って」など)なので、
「信じてほしい」と感情に訴えることで、不審さをごまかそうとしているみたいです。
一見、丁寧で誠実そうに見えるこのセリフは、こちらの警戒心を解いて、支払いをさせようとする心理的な操作みたいです。
信頼をもらえますか?で私の免許証とかIDを送ってもらうつもりだったのですかね。
携帯番号、メールアドレス、名前、IDがあればいろんなもの契約できそうですし。恐ろしい!
📞 詐欺師からまさかの“電話”が…!?最後の決定打
メールアドレスのドメイン(@gmail.com)を見て、
「これは100%詐欺だ」と確信しました。
その時点で、私は連絡を一切絶ちました。
が……!
📱 1時間後、まさかのメッセンジャーから着信!
なんと、Messengerアプリを通じて電話がかかってきたのです。
正直、びっくりしました…。
相手のFacebookプロフィールには、中年の白人カップルの写真が使われていました。
でも、実際に電話に出てみると — 明らかに インド系の英語なまりのある男性。
しかも、めちゃくちゃ聞き取りにくい…。
そんな中、電話の向こうで聞こえてきたのは、
またしてもお決まりのフレーズ:
「Trust me.」(信じてくれ)
もうここで完全に確信。
「あんた、詐欺師でしょ!?」
と伝えて、こちらから電話を即切断。
それ以降、相手からの連絡は一切来なくなりました。
🚨 詐欺行為は見逃さない!即Facebookに通報
詐欺行為は絶対に見逃せないので、あのGmailからPayIDメールが来た時点で、
Facebookマーケットプレイスの「問題を報告」機能から通報しました。
✅ 実際の詐欺は「スムーズなやりとり」から始まる
今回のような手口は、最初から怪しいのではなく、
一見普通の購入希望者を装って徐々に誘導してくるのが特徴です。
- 英語がやや不自然
- 支払いだけを急ぐ
- PayIDやメールアドレス、個人情報を執拗に求める
こうした特徴が少しでも見えたら、すぐにやりとりをやめましょう。
✍️ まとめ:ネット取引、注意が必要です
私も詐欺に遭遇したんだなと。結果的に被害に遭わなかったので、経験としてこれからの出品に対して、気をつけなきゃな、と思いました。
「ちょっと怪しい」=もう十分に危ない ということを痛感しました。
偽のプロフィール写真を使ったり、
詐欺師たちはどんどん手口を巧妙化させています。
これを読んでくれている方も、FacebookマーケットプレイスやGumtreeなどの個人取引では、
「即振込」や「Trust me」には要注意!
ぜひ、少しでも参考になれば嬉しいです。
まさに、Too good to be true! (そんな上手い話があるわけない!)です。